SICAT AIR 気道解析 オプチスリープ



気道解析ソフト SICAT AIR

閉塞性睡眠時無呼吸症候のためのソフトウェア
当クリニックのCTには気道解析ソフト「SICAT AIR」がインストールされております。気道の空間容積を分析するためのものです。一見すると、歯科とは無関係に思われるかもしれませんが、、、

欧米ではすでに健康寿命を損なう疾患として睡眠時無呼吸症候は認知されており、睡眠時無呼吸症の9年生存率は62%という報告もあります。我々歯科医が日常的に行う矯正や全顎的な咬合治療においては、気道を閉塞させてしまうことも考えられ、それらを考慮した治療も必要になってきます。全顎的な治療介入を行い、気道を閉塞させてしまうリスクがある場合は、歯科治療に伴う健康寿命の損失を予防するためにも気道の状態の確認することが重要になってきます。まだ日本ではその認知と治療が浸透しておりませんが、近い将来、気道を確認することも歯科医に求められてくると思います。

また、耳鼻科の先生とも連携して、睡眠時無呼吸症候群の治療のためのマウスピース(スリープスプリント)を作成することもできます。保険適応、保険適応外の2種類がありますので、ご相談ください。



睡眠時無呼吸

最近ではバス運転手による事故などもあり、睡眠時無呼吸という疾患がかなり多くの方々に認知されるようになってきました。生命予後に密接に関わる疾患として、近年さらにその重要度が増し、当院でも近隣の耳鼻科の先生と連携し、取り組み始めています。重症度により、治療法は異なってきますが、軽症から中等度の状態ではスリープスプリントと呼ばれる装置が適応になり、上下のマウスピースによって下顎を前方位に持っていくことで気道を狭窄させないような状態に維持させることが可能です。
旦那さんのいびきが突然止まる、昼間に眠気に襲われたり集中力が持続しないなど、そんな場合は睡眠時無呼吸症かもしれません。脳血管障害、急性心筋梗塞、糖尿病などの隠れた増悪因子とされ、循環器疾患の大きな合併症の一つでもあります。
睡眠時無呼吸だけで相談に来られる方や、歯科治療中に睡眠時無呼吸を疑われるような方に当院スタッフからお話しすることもあります。睡眠時無呼吸の診断は耳鼻科で行う必要もあり、当院から耳鼻科の先生をご紹介させていただくことも可能です。気になる方はぜひスタッフにお尋ねください。



スリープスプリント

耳鼻科の検査にて軽症あるいは中等度の場合は、当院でスリープスプリントを作製し経過をみていきます。保険適応のものと保険外治療の2種類があり、保険適応のものは上下のマウスピースが一体化しています。保険外のものはオプチスリープというもので(左の写真)、上下がコネクターと呼ばれるもので接続されているので、就寝中も顎を動かすことができ、長期にわたり快適に使用していただくことが可能です。慣れてくると歯軋りもできます。
特に今の若い人は下顎が狭小化してきており、気道も閉塞しやすいとされています。現在罹患した睡眠時無呼吸症に対して我々歯科がアプローチするだけでなく、当院で歯科治療を行う患者様に対しても、気道を閉塞させないような治療を心がけております。